中生代のジュラ紀後期から白亜紀前期に生息していたステゴサウルスは、発掘された化石の研究結果から、剣竜類に分類される草食性恐竜ということが分かっています。
背中のひし形の骨板や尻尾の4本のトゲ状のスパイクなどの見た目からは、攻撃的な性質をイメージしますが実はおとなしい性格で、群れで行動しながら柔らかい草などを食べていたようです。
ステゴサウルスはどんなものを餌にしていたのでしょうか
ステゴサウルスは、中生代のジュラ紀後期から白亜紀前期にかけて繁栄した草食恐竜ですが、この時代にはどのような植物があったのでしょうか。
ジュラ紀は三畳紀末から始まった火山活動活発によって、現在より温暖で湿度が高く、イチョウやソテツ、シダなどの裸子植物が広く繁栄していました。
その後、ジュラ紀後期にかけてアルカエフルクトゥスなどの被子植物が現れ、白亜紀は裸子植物が減少し、被子植物が主流となっていきました。
ステゴサウルスはこうした植物相の変化の中で、裸子植物や被子植物を食べていたと考えられています。
裸子植物は、全般的に栄養価が低く消化が悪かったため、十分な栄養を摂取するためには、恐竜は植物を大量に食べる必要がありました。そのため、これらを主食としている草食性恐竜のステゴサウルスは、大量の餌を食べるために胃が大きく進化し、それと共に胴体も大きくなっていったようです。
大きくなった体を維持するためにまた大量の裸子植物を食べければならなかったとことを考えると、裸子植物はあまり良い餌ではなかったのかもしれません。
対して、ジュラ紀後期に現れた被子植物は、裸子植物より栄養価が高かったため、ステゴウルスなどの草食恐竜の栄養面に大きく貢献しました。
まとめ
ジュラ紀の地球は、栄養価の低い裸子植物が大きく繁栄していたため、草食性恐竜は裸子植物を主食としていました。
消化が悪く栄養価の低い裸子植物は大量に食べる必要があったため、ステゴサウルスなどの草食性恐竜は巨大化したと言われています。栄養豊富で体が大きくなるのではなく、栄養不足で体が大きくなったというのはなんとも不思議な話です。
もしジュラ紀から栄養価の高い被子植物が繁栄していたらステゴサウルスはもっと小さい恐竜だったのかもしれません。