中生代のジュラ紀や白亜紀にはティラノサウルスやブラキオサウルス、プテラノドンなど実にいろいろな恐竜が存在していました。
それぞれ大きな牙を持っていたり、体が非常に大きかったり、首がとても長かったりといった様々な特徴をもっており、ステゴサウルスにも、特徴的な背中のひし形の骨板がありました。
その特徴的な形状がゴジラのモデルになったと言われるステゴサウルス、今回はその一番の特徴であるひし形の骨板の役割をご紹介します。
強そうに見えるひし形の骨板は、実は武器ではなかった?!
ステゴサウルスの大きな特徴は、背中に骨板が縦2列に並んでいることです。骨板は成長とともに大きくなっていき、大きなものでは縦1メートル、横1メートルにもなりました。また、二列に並ぶ骨板は20枚ほどもあり、ステゴサウルスの独特なフォルムを作り出しています。
では、この骨板にはどんな役割があったのでしょうか?
もちろん現存する動物ではありませんので、役割には諸説あります。まず武器として使われたという説です。その尖った形状や大きさなどから骨板を使って攻撃や防御をしていたのではと考えられていましたが、実際には大きさの割りに薄いうえに脆く、また自由に動かせなかったことも分かってきたことで、武器としては使われていなかったと考えられるようになっています。
現在、もっとも有力な説は、体温調節機能を担っていたのでないかという説です。ステゴサウルスの骨板内には無数の血管があったということが確認されており、それを根拠として骨板は放熱板の役割を持っており、体温調節のために使われていたと考えられています。
他にも成長ともに大きくなる骨板が、ある時期から急激に骨板が成長することが分かってきてからは、メスへのアピールなどに使うディスプレイの役割もあったのではないかと考えられるようになっています。
まとめ
剣竜類に分類されているステゴサウルスは、立派なひし形の骨板を持っていることもあって、かつては骨板を武器にとして攻撃や防御に使っていたと考えられてきましたが、調査が進んでいくとともに、今では体温調節やディスプレイとして使われていたと考えられるようになっています。
化石の調査がより進んでいけば、ステゴサウルスに限らず、他の恐竜もどんどんと新しい発見がされていくのかもしれません。